この日は浮遊感がすごかった。

-シュールリアリスティックゆうえんち-

「レトロ遊園地で夢を見る。」

楽寿園は、静岡県三島市が誇る、天然記念物に指定された庭園や楽寿館という数奇屋づくりの美しい建築物が残る観光地である。
三島駅目の前という立地の良さや(三島駅が後からやってきたわけだが)、人気のアルパカなどを擁した小さな動物園などもあり、老若男女問わず愛されている三島エリアの文化の要である。
当初は補助金を出して民間の事業者に楽寿園のイベント利用を促しているので、その制度を使わないかというお話だったのだが、会場の利用料は自前で払えそうな額だったので、補助金の受け取りは辞退して、イベント開催だけを引き受けることに。

何度か楽寿園を歩く内に、庭園も動物園も魅力的である一方、園内の空気を一気に珍妙にさせている存在に気づく。
古びたメリーゴーラウンドや小さなSL、昭和のデパートの屋上のようなゲームセンターである。これらだけが浮いているのだ。
これらを使って「昭和の遺産、生かしてこうぜ!」的な方向で演出することに決める。

「メリーゴーラウンドの古めかしい明かりが美しいので、夜の楽寿園を会場にする」だとか、「ゲーセンはやり放題!」とか「豆汽車という小さな汽車が園内を小さく周遊しているので、夜に走らせてもらおう」だとか、「DJを呼んで(僕が回したいのもあるけど)、アンビエントテクノをかけよう」だとか、「酔っ払った大人がメリーゴーラウンドに乗っているという絵面を見たいのでBARを開業させよう」だとか次々に勝手な事を言いまくったのだが、多数の皆様のご協力のおかげで全て実現した。


闇の中、ふわふわとした音が鳴り響き、ガタの来ているメリーゴーラウンドが重そうに、心なしか嬉しそうに回る横で、大人も子供も三々五々に暗がりに散って、笑い声が響く不思議な空間に。

予想よりも子供づれの来客が多く、真冬の寒い時期に数百名の来客のある暖かいイベントを創らせてもらったことは、今でもたまにふと思い出す。

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